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タクシードライバーに退職金はある?歩合制ならではの実情と「自分で備える方法」を現役ドライバーが解説

タクシー業界に興味がある人タクシードライバーに転職を考えてるけど、退職金ってもらえるのかな…。
歩合制って聞くと将来が不安。老後のためにどう備えたらいいんだろう。
上記のようなお悩みを解決していきます。
私自身、サラリーマンから名古屋でタクシー運転手に転職して6年以上経ちますが、転職前に「退職金は出るのか?」「老後のお金はどうなるのか?」という不安を強く感じていました。サラリーマンの感覚だと、退職金がない仕事=将来が危ないと思いやすいですよね。
結論から言うと、タクシードライバーは退職金がない会社が多いのが事実です。歩合制という給与構造そのものが、退職金制度と相性が悪いからです。これはタクシー業界の構造的な特徴で、隠しても仕方のない現実です。
ただし、大手・準大手のタクシー会社の中には、しっかりとした退職金制度や企業年金を持っている会社も存在します。在籍5年以上で50万円、10年で100万円、20年で200万円といった水準が一つの目安になります。会社選びの段階で、ここを必ず確認しておくべきです。
そしてもう一つ、現役ドライバーとして強く伝えたいのは、退職金がない会社に入ったとしても、自分で将来への備えを作る方法はいくらでもあるということです。むしろタクシー運転手は、隔日勤務という働き方の特性上、自分で資産形成する時間を確保しやすい職業でもあります。
この記事では、名古屋でタクシードライバー歴6年の現役ドライバーが、業界全体の退職金事情・退職金制度がある具体的な会社・歩合制ならではの実情・退職金がない場合の備え方(NISA/iDeCo/副業)・そして最後に最も重要な「会社選び」のポイントまで解説します。
- タクシー業界の退職金事情の全体像(なぜ無い会社が多いのか)
- 退職金制度・企業年金がある具体的なタクシー会社
- 退職金の相場と在籍年数による金額の目安
- 退職金がなくても「自分で備える」3つの現実的な方法
- 「稼ぐ→残す→増やす」のサイクルで将来資産を作る考え方
ブログの筆者について


タクシードライバーに退職金はある?業界の全体像
まずは業界全体の退職金事情を整理します。タクシー会社の退職金は「ある会社とない会社の二極化」が進んでいるのが実情で、転職前に必ず確認すべきポイントの一つです。
タクシー業界では「退職金なし」が多数派
結論から言うと、タクシー業界では退職金制度を設けていない会社の方が多数派です。特に中小タクシー会社や完全歩合制を採用している会社では、退職金がないケースがほとんどです。
これは私自身、転職活動でいくつかの会社の説明会や面接を回って、肌で感じた事実でもあります。求人票に「退職金あり」と書かれていない会社は、ほぼ間違いなく退職金制度がありません。
大手・準大手の一部の会社には制度がある
一方で、大手・準大手のタクシー会社の中には、しっかりとした退職金制度や企業年金を整備している会社もあります。具体的な会社名は次の章で詳しく見ていきますが、こうした会社は福利厚生全体が手厚く、長く安定して働きたいドライバーに向いています。
タクシー会社の福利厚生の全体像については、別記事の【ランキング有り】タクシー会社の福利厚生を現役ドライバーが解説でも整理していますので、あわせて読んでみてください。
退職金制度・企業年金があるタクシー会社の例
では、実際に退職金制度や企業年金を持つタクシー会社にはどんな会社があるのか、具体例を見ていきます。情報は2026年時点で各社が公表している福利厚生情報をもとにまとめたものです。
大和自動車交通:退職金制度あり
大和自動車交通は、東京大手4社(通称「大日本帝国」)の一角で、上場企業でもあります。福利厚生の中に「退職金制度」が明記されており、社内慶弔制度・育児休暇・産休制度なども整っています。
同社の評判については別記事の大和自動車交通の評判を現役タクシードライバーが解説でも詳しくまとめています。
東洋交通:企業年金あり
東洋交通は、企業年金制度を導入している準大手のタクシー会社です。退職金そのものというより、年金形式での将来給付という設計で、財形・共済制度などとあわせて長期勤続者向けの制度設計になっています。
同社の詳細は別記事の東洋交通の評判を現役タクシードライバーが解説を参照してください。
「中小企業退職金共済(中退共)」に加入している会社
もうひとつ、知っておきたい仕組みが「中小企業退職金共済(中退共)」です。これは中小企業が加入できる国の退職金制度で、会社が毎月一定額を共済に積み立て、ドライバーが退職するときに共済から退職金が支払われる仕組みになっています。
独立行政法人 勤労者退職金共済機構の中小企業退職金共済事業本部によれば、加入企業は中退共に毎月掛金を納付し、その掛金月数に応じた退職金が国の制度として支払われます。中退共に加入しているタクシー会社であれば、規模が小さくても退職金を受け取れる可能性があります。
退職金の相場:5年で50万円、10年で100万円が目安
転職メディアで紹介されている事例によれば、退職金制度のある大手タクシー会社で典型的なのは次のような水準です。
- 在籍5年で50万円程度
- 在籍10年で100万円程度
- 在籍20年で200万円程度
- 在籍5年未満は支給されないケースが多い
サラリーマン時代の感覚からすると、決して大きな金額には見えないかもしれません。「20年勤めて200万円」では老後を支えるには到底足りないのが正直なところです。だからこそ、後述する「自分で備える方法」が重要になってきます。
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なぜタクシー業界には退職金がない会社が多いのか
「他の業界と比べて、なぜタクシーは退職金のない会社が多いのか?」という疑問を持つ方も多いはずです。これは業界の構造を理解するうえで重要なポイントなので、現役ドライバーの目線で解説します。
歩合制と退職金は構造的に相性が悪い
最大の理由は、タクシードライバーの給料が「歩合制」を基本としているからです。会社が退職金を支給するには、そのための原資を毎月積み立てる必要があります。しかしタクシー会社の場合、その積み立て分は「ドライバーの歩合給から削られる」ことになります。
つまり、退職金を充実させると目先の歩合率が下がり、毎月の給料が減るという構造です。多くのタクシー会社が「退職金なし+歩合率高め」を選んでいるのは、ドライバー側の「今すぐ多く稼ぎたい」というニーズに合わせた結果でもあります。
「目先の歩合率」と「将来の退職金」のトレードオフ
タクシー会社を選ぶときには、この「目先の歩合率」と「将来の退職金」はトレードオフの関係にあると理解しておくことが重要です。
- 退職金あり:歩合率はやや低めだが、長く勤めれば後でまとまった金額を受け取れる
- 退職金なし:歩合率が高く、毎月の手取りは多いが、退職時の給付はゼロ
どちらが良いかは、ドライバー自身の働き方やライフプラン次第です。「短期間でガッツリ稼いで個人タクシーに独立したい」「数年で別業界に転職する可能性もある」というドライバーには、退職金なし・歩合率高めの会社の方が合うこともあります。
逆に、「ひとつの会社で20年以上腰を据えて働きたい」「老後の安心を取りたい」というドライバーには、退職金制度のある会社を選ぶ価値が大いにあります。大事なのは、自分のライフプランに合わせて選ぶことです。
退職金がなくても「自分で備える」3つの現実的な方法
退職金がない会社に入ったとしても、それだけで「老後が危ない」と決まるわけではありません。むしろ現代では、退職金に頼らず自分で老後資金を作る方が、結果的に多くの資産を残せるケースも多いです。ここでは現役ドライバーの目線で、3つの現実的な方法を紹介します。
方法①:NISA(つみたて投資枠)で長期積立
もっともハードルが低く、誰にでもおすすめしやすいのがNISA(少額投資非課税制度)のつみたて投資枠です。金融庁が推進している国の制度で、年間120万円までの投資から得られる運用益が非課税になります。
たとえば月3万円ずつ世界株式インデックスファンドに積み立てて、年利5%で20年運用できた場合、複利計算上は約1,233万円になります(※あくまで理論値、相場下落リスクは別途考慮)。退職金200万円より、自分で作ったNISAの方がはるかに大きな備えになる可能性があるということです。
方法②:iDeCo(個人型確定拠出年金)で節税しながら貯める
もうひとつの強力な選択肢がiDeCo(個人型確定拠出年金)です。掛金が全額所得控除になるため、毎年の所得税・住民税が安くなる効果があり、運用益も非課税です。
タクシードライバー(厚生年金加入の会社員)の場合、月額2.3万円までiDeCoに拠出できます。年27.6万円を所得控除に使えるので、年収500万円のドライバーなら年5〜6万円程度の節税効果が見込めます。「節税しながら老後資金を貯められる」のは、退職金より優れた制度設計と言える面もあります。
ただし、iDeCoは原則60歳まで引き出せないという制限があります。「途中で大きな出費が必要」というライフイベントに備えるなら、NISAとの併用がおすすめです。
方法③:副業で「収入の柱」を増やす
3つ目は、本業のタクシー乗務に加えて、副業で別の収入の柱を作る方法です。タクシードライバーの隔日勤務は、勤務翌日が丸一日休みになるため、副業との相性が抜群に良い働き方です。
私自身もビリオネアを目指しているわけではありませんが、家族との時間を大切にしながら、明け休みを使った副業で「タクシー一本足打法」にならない働き方を意識しています。具体的にどんな副業がタクシードライバーと相性が良いかについては、別記事のタクシー運転手におすすめな副業4選を現役ドライバーが解説【無理なくダブルワーク】でまとめていますので、あわせて読んでみてください。
この章で参考にした記事
「稼ぐ→残す→増やす」サイクルでタクシー収入を将来資産に変える
NISAやiDeCoはあくまで「箱(制度)」の話です。本当に重要なのは、その箱に入れるお金をどう作るか、つまり毎月の手取りからきちんと「将来の備え」を捻出できるかどうかです。
「稼ぐ→残す→増やす」のシンプルな3ステップ
退職金がない仕事で将来の備えを作る考え方は、シンプルに3ステップで整理できます。
- 稼ぐ:タクシー乗務でしっかり売上を出し、毎月の手取りを最大化する
- 残す:生活水準を急に上げず、毎月一定額を必ず投資に回す
- 増やす:残したお金をNISA・iDeCoで運用し、複利の力で将来資産を作る
この3ステップを10年20年と続けられれば、退職金200万円どころか、それを大きく上回る資産を自分で作ることが可能です。退職金がないというのは「制度に頼れない」という意味であって、「将来の備えができない」という意味ではないのです。
タクシー運転手はこのサイクルに向いている
意外に思われるかもしれませんが、タクシー運転手はこの「稼ぐ→残す→増やす」のサイクルを回しやすい職業です。理由は3つあります。
- 歩合制で「自分の動き=収入」が直結するので、努力が手取りに反映されやすい
- 隔日勤務制で「明け休み」が丸一日空くため、勉強・投資の実行時間を取りやすい
- 仕事を家に持ち帰らない働き方なので、休日の頭が完全にフリーになる
サラリーマン時代を振り返ると、休日も仕事の段取りや人間関係のストレスを引きずっていました。タクシードライバーになってからは勤務が終われば仕事から完全に切り離せるので、その分の時間と集中力を「将来の備え」に向けやすいのが大きな強みです。
「稼ぐ→残す→増やす」のサイクルをもっと深掘りした内容については、別記事のタクシー運転手は「ブルーカラー・ビリオネア」になれるのか?現役ドライバーが本気で考えてみたでも詳しく解説しています。退職金がない仕事だからこそ、この考え方が重要になります。
最も重要なのは「歩合率と退職金のバランスがいい会社選び」
ここまで退職金事情・退職金がある会社・自分で備える方法を見てきました。最後に、もっとも重要なポイントをお伝えします。
退職金の有無も含めて「会社選び」が将来を決める
結局のところ、タクシードライバーの将来の経済的な安定は、最初に入る会社で大きく左右されます。退職金の有無だけでなく、歩合率・配車アプリの強さ・営業エリアといった要素がすべて連動して、毎月の手取りと将来の備えに効いてきます。
- 退職金制度・企業年金の有無(中退共加入かどうかも含めて確認)
- 歩合率:売上のうちドライバーに還元される割合(55%〜65%と会社差が大きい)
- 配車アプリの強さ:GO・Uberなど主要アプリへの加盟と無線配車件数
- 営業エリア:繁華街・空港便・観光ルートなど高単価が拾えるエリアを持っているか
- 新人サポート:研修中の保証給、二種免許取得支援、配属後のフォロー
退職金制度のある会社は歩合率がやや低い傾向があるので、「退職金あり=必ず得」とは限りません。自分のライフプラン(短期で稼ぐか、長期で安定するか)に合わせて、退職金と歩合率のバランスを見て会社を選ぶことが大切です。
求人票だけ見ても「退職金の中身」までは分からない
問題は、求人票に「退職金あり」と書かれていても、それが具体的にどんな制度なのか(在籍何年で支給されるか・金額の計算方法・中退共かどうか)までは表面的には分からないことです。歩合率の本当のところも同様で、これらの生々しい情報は、業界の中の人と話さないと見えてきません。
タクシー業界専門の転職エージェントを使うのが現実解
退職金や歩合率まで含めて、自分のライフプランに合うタクシー会社を選びたい方の現実的な選択肢は、タクシー業界専門の転職エージェントに相談することだと考えています。自分一人では会社の中までは見えないからです。
私のおすすめはドライバーズワークです。業界に精通したアドバイザーが、退職金制度の有無・歩合率・営業エリア・新人サポートの厚さといった、自力では拾えない情報をふまえて会社を提案してくれます。完全無料で使えるので、本気で「将来まで含めて納得できるタクシー会社」を探している方は、まず登録して相談してみるのが最短ルートです。
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まとめ:退職金がなくても、将来の備えは自分で作れる
結論として、タクシードライバーには退職金がない会社が多いものの、それは決して「将来の備えができない」という意味ではありません。むしろ歩合制・隔日勤務というタクシー独自の働き方は、自分で資産を作るのに向いた特徴を持っています。
- タクシー業界では「退職金なし」の会社が多数派
- 大和自動車交通や東洋交通など、退職金制度・企業年金がある会社もある
- 退職金の相場は5年で50万円、10年で100万円、20年で200万円が目安
- 退職金がなくても、NISA・iDeCo・副業で自分で備えられる
- 「稼ぐ→残す→増やす」のサイクルを10年単位で回すことが将来資産を作る
- 退職金の有無も含めて、最初の会社選びがすべてを決める
サラリーマン時代の私は「退職金がない=終わり」と思っていましたが、タクシードライバーになって6年経った今、その考えはまったく変わりました。制度に頼らず、自分で備えるという発想に切り替えれば、むしろ大きな資産を作れる業界だと、現場で実感しています。
そしてその第一歩は、自分のライフプランに合うタクシー会社を選ぶことから始まります。退職金重視か、歩合率重視か、自分の方針を整理したうえで、ドライバーズワークのような業界専門エージェントに相談してみてください。最初の選択で、その後の20年が大きく変わります。



退職金がない=危ない、ってわけじゃないんですね。自分で備える方が大きく作れるかも…。
そうなんです。制度に頼らず自分で備える発想に切り替えると、タクシー業界はむしろ将来資産を作りやすい職場に見えてきますよ。会社選びさえ間違えなければ、十分にその準備ができます。
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